株式会社オプテージ

成果に繋がる行動が見える化し、案件化数は約3倍に。目標達成を楽しめる文化醸成にも繋がっている

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関西電力グループとして、関西エリアを中心に独自の光ファイバーネットワークによる高速・高品質な情報通信サービスの他、情報と通信が一体となったワンストップソリューションの提供を行う株式会社オプテージ。

同社では新規データセンター事業展開に向けて、東京エリアでのセールス活動を開始。しかし、従来までは既存顧客に対するルート営業中心の文化であったため、新規取引先を開拓していく文化やノウハウがない中、いかに成果を生み出す仕組みをつくるかが課題としてありました。

そこで同社では2025年にSALESCOREを導入。また、新しい営業組織の文化をつくるべく、SALESCOREのBuddy(コンサルタント)がプロジェクトに入り、伴走型で支援をさせていただきました。
今回は執行役員 ソリューション事業推進本部 副本部長 津田さま、そしてデータセンタービジネス推進部 データセンター営業チーム サブマネージャー 井本さまに、SALESCORE導入に至った課題感から導入背景、また導入によってどのような効果や変化があったのか伺いました。


ルート営業中心で新規開拓営業のノウハウがごく一部に俗人化している中、いかに成果を生み出す仕組みをつくるかが課題だった

―― まずはSALESCOREにご相談いただいた背景として、どのような課題感をお持ちだったのか教えてください。 

津田:当社では2026年に、都市型コネクティビティデータセンター(OC1)の開設を予定しています。こちらは国内間および海外への接続性の高いデータセンターで、動画配信事業者やインターネット接続事業者などに活用いただきたいと考えています。
2024年頃から営業活動を行い始めたのですが、そうしたお客様は東京にいらっしゃるケースがほとんど。我々は関西を拠点に展開してきたため、はじめはまったくコネクションもない中、どのように取引先を開拓していくかに悩んでいました。

特に当社はもともと関西の企業にファイバー回線を提供してきた会社で、営業スタイルも既存の取引顧客と相対するルート営業が中心でした。そのため新規取引先を開拓する文化やノウハウを持つ人間はごく一部でした。
当然ながらそのノウハウはやってきたメンバーが経験を積み、培ってきた人脈やその勘所からなせる技であり、気合いと根性でどうにかできるようなものではありません。大手企業のお客様に営業活動を行い、関係を構築して受注するという具体的なプロセスが不明瞭な中、いかに成果を生み出すための仕組みをつくるかが課題としてありました。

執行役員 ソリューション事業推進本部 副本部長 津田さま












― そうした状況下で、自社で取り組まれていたことは何かありましたか?

 津田:エース級の営業メンバーもいたのですが、目指している事業規模を実現していくためには、メンバー全員が同じパフォーマンスを出す必要がありました。
そこで当初はノルマを設定したり、成績発表をしたりしていました。ただ、ルート営業の文化が強くあり、はじめは「なぜそこまでやる必要があるのか」「そこまで厳しくやるとメンバーが辞めてしまうのでは」といった声も社内からは上がっていました。

そのため、一人ひとりのメンバーが納得感を持ちながら進めていけるような、目標にコミットして動く文化をつくる必要があると感じていました。そうしたタイミングで、たまたま参加したイベントで出会ったのがSALESCOREでした。


―― このたび、SALESCOREの導入および伴走型コンサルティングをご依頼いただきましたが、最終的な決め手は何でしたか? 

井本:新規開拓営業の際、どういったアプローチという方法論よりも、どういった考え方をしているのかを伺う中で感じたSALESCOREの価値観に共感できた、というのが一番の決め手でした。
やはり、明確にどこを目指すかというのが見えていないと、人は不必要なものも含めて様々な情報をキャッチしてしまうもの。そのため、セールスにおいてどこを目指していて、今どこにいるのかを意識し続けるために、数字で把握する習慣が大切、SALESCOREであればそうした考え方をコンサルティングいただけそうだと感じました。

また、当時からSFAを導入していたのですが、ただ日報を書く程度で、十分に活用できていませんでした。そのため、営業活動を定量的に見える化してPDCAを回していける環境を構築し、再現性のある営業を実現する部分をサポートいただきたいと思ったことも決め手のひとつでした。


営業プロセスの見える化によって属人化から脱却。PDCAを回して営業活動に取り組めるようになった

―― SALESCORE導入時、どういったことを目標とされていましたか? また、実際にメンバーに展開する上で難しかったことは何かありましたか?

 井本:メンバーが主体性を持ってコミットすることでの目標達成の楽しみを知ってもらうことを目標としていました。やはり、自らコミットして達成したときと、なんとなく取り組んで受注したときでは喜びの大きさは異なりますし、自信のつき方も異なってきます。
自信がつけば自ずと営業活動が楽しくなりますし、主体的なコミットで目標達成を楽しむ文化ができることで、それが成功事例として会社の新しい文化基盤へと広がっていくだろうと期待していました。

しかし、はじめはメンバーから「なぜ管理されないといけないのか」「自由にやらせてほしい」といった意見もあり、メンバーとの合意形成が難しかったポイントでした。そこで、他のメンバーからも信頼されていたエース級のメンバーに対して、なぜ新しいやり方にすべきなのかを説明するところから始めていきました。

また、SALESCOREのBuddyの方にもメンバー向けへの説明会を行っていただいたり、朝会にも参加いただき、新しい営業組織の文化定着を支援いただきました。そうして、エース級メンバーが新しいやり方でやるという意思を見せたことをキッカケに、はじめは懐疑的だったメンバーも「それならやってみよう」と前向きな考え方へと変化していきました。

データセンタービジネス推進部 データセンター営業チーム サブマネージャー 井本さま












―― SALESCORE導入後、会議形態含めて、営業組織として変化していったことは何かありますか?

井本:SALESCOREによって営業活動が可視化できたことで、現在は各メンバーの案件がいまどういったフェーズにあるのかをひと目でわかるようになったのは、マネジメント側としてもメンバーをアシストしやすくなったので良かったことでした。もともとはそうしたプロセスの見える化もできておらず、営業活動が属人化していたため、大きな変化だと感じています。

そして次に感じた変化はメンバーの成長です。見える化できた各案件のフェーズに対し、現在は日次での朝会および週次会で、週次での目標およびアクションプラン、さらに日次でアクションプランをメンバーが宣言するといった会議形態をとっています。そしてメンバー個々が各案件をどうフェーズアップしていくかを考え、必要に応じて自ら1on1を予定してくれるなど、メンバー主導でPDCAを回して営業活動を行えるようになり始めました。

ただ、以前までは日次での朝会も行っていませんでしたので、はじめは朝会に対しても不満の声がありました。しかし、Buddyの方が積極的に現場に入り込み、新しい文化定着に取り組んでいただき、さらに毎日会話をするようになったことでチームとしての意識が生まれていき、褒め合う文化ができたことでポジティブな雰囲気が醸成されていったことも変化のひとつだと感じています。

津田:やはり、受注までのリードタイムが長いと、仕事をしているように見えても本当に仕事をしているのかがわかりづらかったりします。しかしSALESCOREで営業活動が見える化できたことで、定量的にメンバーが何を達成したのかを把握できるようになったことも大きな変化です。

本来、営業職は受注額で評価することが一般的ですが、契約までいかない中、営業活動の見える化によってプロセスを評価することができるようになり、メンバーにとっても納得感のある評価を行えるようになりました。


SALESCOREは成功体験を正しく認識できる仕組み。案件化数は約3倍にまで成長している

―― どのような点にSALESCORE導入の成果を感じていらっしゃいますか? 

井本:毎日目標数字を見て、さらに朝会や週次会でアクションを宣言してコミットし、その行動を他者から褒められたりするという機会ができたことで、メンバーの自信にも繋がっています。
その結果、メンバーらは主体性を持ってアクションを起こせるようになり、確実に活動量は増えていますし、案件化数も約3倍へと伸びていることは大きな成果だと感じています。

また、そうした私たちの新しい文化づくり、営業プロセスの変革の取り組みが評価され、社内表彰に選出されたことも成果のひとつ。メンバーもみな本当に喜んでいました。


―― あらためて、SALESCORE導入のご感想をお聞かせください。

 井本:SALESCOREは、成功体験を成功だと正しく認識できる仕組みだと感じています。営業活動を可視化できていなければ、成果が出たとしてもなぜ成果が出たのか、それがたまたま成果が出たのか、自身の活動の結果であるのかがわかりません。
しかし、今回SALESCORE導入によってプロセスが可視化され、メンバー自身が成功体験を認識できるようになったからこそ、自信が生まれ、主体性を発揮していけるようになっていきました。

そして、目標数字を日々見るのが当たり前になれば、なんとなく仕事をしているときよりも、課題の見つけ方、課題解決の動き方が変わっていきます。理想と現実の違いを見つけて、課題に対していま何を行動すべきかを一人ひとりが考えられるようになったことで、メンバーの成長度合いも大きく変わっていきました。
そうした課題解決力はセールスだけでなくても、仕事をする上では重要なスキルですし、そうした課題解決力をメンバーが身につけられるようになったのは、SALESCOREを導入したからこそだと考えています。

また、見るべき数字が明確となり、プロセスが見える化できたことで、私自身が直接マネジメントせずとも、メンバー同士で振り返りを行えるようになっています。そうしたマネジメントの属人化からの脱却が実現できたこともSALESCORE導入の利点でした。

津田:もしも営業組織を変えていきたい、文化を変えていきたいと考えている企業があれば、ぜひSALESCOREに相談してみることをおすすめしたいです。組織を変えていきたいという強い想いを持った人がいれば、SALESCOREおよびBuddyによる伴走型支援は、セールスメンバーの意識や組織の文化を変えていく大きなキッカケになると思います。












―― 最後に、御社では今後どのようにセールスイネーブルメントに取り組まれていく予定なのか、展望をお聞かせください。

 津田:活動量は以前よりも増えて、営業組織として成長はしているものの、まだまだやれることはたくさんあるため、いかにメンバーが納得感を持って “やり切る” ということに踏み込めるかが求められます。

いまだ属人化している部分も残っているため、いまの仕組みを今後よりブラッシュアップしていき、より成果最大化に向けてアクションを起こしていける営業組織をつくっていければと考えています。

井本:主体性を持って、宣言したことにコミットしていくようになったことで、達成できずに悔しいという思いをすることもあると思います。
しかし、仕事でそうした悔しさを感じられるというのは恵まれている状況だと思っていて、前向きにセールスができる環境は恵まれているということをメンバーにどう気づいてもらえるかが大事だと考えています。

そして、ただ苦しい思いだけをして結果を出しても意味がなく、苦しみもありながらも、楽しさ、喜びを感じながら結果を出すからこそ、私たちの文化が社内からも憧れの対象になると思っていますし、そうした状態を目指していきたいと考えています。


―― 貴重なお話ありがとうございました!